日本女性科学者の会は「女性科学者の友好を深め、各研究分野の知識の交換をはかり、女性科学者の地位の向上を目指すとともに、世界の平和に貢献すること」を目的として1958年4月に設立されました。以来、公開講演会、公開シンポジウムなどの活動を行い、科学技術の分野において、女性と男性が共に個性と能力を発揮できる環境づくり・ネットワークづくりと社会貢献を目指しています。2004年には日本学術会議19期第4部登録学術団体となり、現在は日本学術会議協力学術研究団体として活動しています。本会は女性研究者を援助、支援するために1995年から「日本女性科学者の会奨励賞」を設けております。
本会は1958年4月発会以来、女性科学者相互の友好を深め、各研究分野の知識の交換をはかり、女性科学者の地位向上を目指すとともに、世界平和に貢献することを目的として、諸先輩の尽力により活動を続けてきた。本会の実績と社会的信頼を背景に、女性研究者・科学者の活動を奨励し、支援するための賞を設ける。
本賞(奨励賞・功労賞)は「女性を対象とした賞がもっとあってもよいのではないか」との東北支部理事の発案と多くの会員からの要望により、会費と寄付を基金として1995年設立され、1996年以来毎年数名の方に贈呈している。特に1997年7月28日、故人となられた科学教育者守田純子氏※のご遺志により、女性科学者育成のためのと、教え子で本会会員でもあった大野湶氏を通し1000万円が寄贈された。そこで賞基金を特別枠として設定し、その後もSJWSゆかりの方および多数の会員の方々の熱意と寄付が追加されつつ維持・運営されている。
※守田純子氏:1949年東京女高師(お茶の水女子大学)化学科を卒業、神奈川学園に教師として長年務めたが、定年近くに病のため退職、1997年逝去。
奨励賞 受賞者
- 2023年度 第28回
- 今西 未来
京都大学化学研究所・准教授
受賞理由:RNAメチル化の酵素化学的検出法の開発と選択的制御への展開 - 2023年度 第28回
- 上村 麻衣子
京都大学大学院医学研究科・特定助教
受賞理由:レヴィ小体病におけるLimbic-predominant age-related TDP-43 proteinopathyの病理学的、臨床的、遺伝的特徴 - 2022年度 第27回
- 飯間 麻美
京都大学医学部附属病院 先端医療研究開発機構 放射線診断科・助教 博士(医学)
受賞理由:拡散MRIを用いた新たながん診断法の開発
功労賞 受賞者
- 2023年度 第28回
- 功刀 由紀子
愛知大学地域政策学部・名誉教授
受賞理由:愛知大学副学長、常務理事として大学運営で活躍された一方で、愛知県の各種委員として地域の環境行政の推進にも尽力された。さらにはSJWS理事・関西ブロック長、第8代会長を歴任され、長年にわたり本会の運営発展に貢献をされた。 - 2022年度 第27回
- 今榮 東洋子
国立臺灣科技大學應用科技學院應用科技研究所 榮譽講座教授、名古屋大学 名誉教授
受賞理由:日本女性科学者の会の理事としてだけでなく、国内外の様々な会の委員を務められ、女性研究者の地位向上のために多大な貢献をされた。 - 2021年度 第26回
- 内海 房子
国立女性教育会館・理事長
受賞理由:国立女性教育会館の理事長に着任以来、人材育成・学習機会の提供を通じて男女共同参画の推進に尽力された。
日本女性科学者の会 賞に関する規則抜粋
(功労賞)
第3条 功労賞は次のいずれかに該当する者に贈呈する。
(1)自然科学者の発展、学術研究に顕著な功績のあった女性科学者
(2)我が国の女性科学者の研究推進、地位向上などに寄与した者
(3)本会のために尽力し、顕著な功績のあった者
2 功労賞は原則として年2名以内を対象とし、受賞者それぞれに表彰楯を贈呈する。
3 功労賞の選考は、理事1名を含む本会会員5名以上が推薦し、理事会が決定する。
(奨励賞)
第4条 奨励賞は次の各号のすべてに該当する者に贈呈する。
(1)広く理系の分野において研究業績をあげ、その将来性を期待できる者
(2)本会の目的達成のために努力しており、各研究分野のロールモデルと認められる者
2 奨励賞は原則として年3名以内を対象とし、受賞者それぞれに表彰楯と奨励金20万円を贈呈する。
3 奨励賞は本会正会員および学生会員を対象として、候補者を一般公募(自薦及び他薦)する。
4 年齢、国籍、性別は問わない。ただし、応募時に教授、部長等の職にある者は除外する。
5 奨励賞の選考は、その活動実績、活動内容及び外部評価委員による研究評価結果を考慮して、理事会が決定する。
6 外部評価委員は、賞担当理事が各研究専門分野から理事以外の研究者、それぞれ5名以内を選定し、理事会の承認を得て評価を依頼する。
*応募書類に書かれた個人情報は、選考の目的以外に使用せず、選考に不可欠な関係者以外に漏洩しないことをお約束します。